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ACAM 2026 開催概要(日本語版)

ACAM(Arts Coordination Annual Meeting)は、アートコーディネーターの実践に焦点を当てた、ベトナム初の国際会議です。2026年は「LEAN ON」をテーマに、東南アジアを中心とした実践者が集い、行政との連携、民間企業との協働、地域コミュニティのネットワーク、文化施設や組織が持つリソースなどを通じて、活動を支える仕組みをどのように見つけ、そのために必要な方法や関係性を探ります。
🎈 テーマ:LEAN ON
ACAM 2026では、「LEAN ON」をテーマに掲げます。
アートコーディネーションは、一人の力だけで成り立つものではありません。プロジェクトや展覧会、レジデンス、フェスティバルの実現には、行政や文化施設、助成機関、企業、地域コミュニティなど、多様な主体との協働や支えが欠かせません。
本テーマでは、アートコーディネーターや文化芸術に携わる実践者が、誰と、どのような関係を築きながら活動を支えているのかを見つめ直し、より持続可能で、多様な支援のあり方について考えます。
特に東南アジア・東アジアでは、文化芸術を支える制度や環境が十分に整っていない地域も多くあります。行政や企業、地域コミュニティとの協働、限られた資源の活用など、それぞれ異なる状況の中で実践を続けるアートコーディネーターの経験を共有し、これからの協働や支援のあり方を探ります。
テーマの4つの視点
| 政策・行政との連携 | 民間セクターとの連携 | コミュニティとの連携 | リソースの活用 |
|---|---|---|---|
| 文化政策・制度・各種許認可・公的助成・補助金・無形文化遺産制度 | 企業協賛・スポンサーシップ・ギャラリー・アートネットワーク・アートフェア・商業施設・民間会場・CSR(企業の社会貢献活動)との連携 | 地域コミュニティとのネットワーク・参加者や地域との信頼関係・共創(コ・クリエーション)・参加型の取り組み・海外コミュニティとのつながり | 国際レジデンス・渡航助成・デジタルツール・実践者同士の知識共有・地域を越えたネットワーク・相互支援 |
🎯 開催の目的
- 行政、企業、地域コミュニティなど、多様な支援のあり方に存在する関係性や力学を見つめ直し、アートコーディネーターがそれらとどのように向き合い、実践しているのかを考察する。
- ベトナムおよび東南アジア各地のアートコーディネーターが、知識や実践手法を共有し、互いに学び合う機会を創出するとともに、地域を越えたネットワークを育む。
- 文化芸術に携わる実践者、行政機関、民間企業、地域コミュニティなど、多様な立場の関係者による対話を促進する。
- 東南アジアの文化的・社会的背景に根ざした、持続可能な芸術・文化活動を支える仕組みや実践事例を記録・共有する。
- 公平性や相互性、長期的な持続可能性を重視した、新たな資源調達や協働のあり方を提案する。
- 日英(またはベトナム語・英語)のバイリンガル出版物「ACAM Reader」の制作・発行を継続し、地域の文化芸術ネットワークに知見を広く共有する。

🗓️ プログラム(予定)
DAY 1|アートコーディネーションを支える環境を知る
セッション1|アートコーディネーションを支える仕組みを読み解く
ACAM 2026の導入となるセッションです。「支えに頼る(Lean On)」というテーマを出発点に、行政による助成制度から地域コミュニティまで、アートコーディネーションを支える多様な仕組みを俯瞰します。ベトナムおよび東南アジアで活動する実践者が、それぞれの現場でどのような支援を活用し、活動を展開しているのかを共有します。
セッション2|コミュニティとの信頼関係と共創
アートコーディネーションにおいて、コミュニティはどのような存在なのでしょうか。本セッションでは、長期的な信頼関係の築き方や共創の実践、地域との協働が生み出す可能性について議論します。東南アジア各地の事例を通して、コミュニティを「参加者」ではなく、ともに活動を支えるパートナーとして捉える視点を紹介します。
DAY 2|多様な支援と協働する
セッション3|行政・文化政策との協働
行政による支援は、文化芸術活動を支える重要な基盤である一方、制度や手続きとの調整も求められます。本セッションでは、公的助成や行政との共同事業、文化政策への関わりなどを取り上げ、行政と協働する実践や課題について議論します。
セッション4|企業・民間セクターとの協働
企業協賛やスポンサーシップ、アートフェア、商業施設との連携など、民間セクターとの協働は文化芸術活動においてますます重要になっています。本セッションでは、創造性や企画の理念を大切にしながら、多様なパートナーと協働するための実践や工夫を共有します。
DAY 3|持続可能な実践を育む
セッション5|国際ネットワークとレジデンス
国際レジデンスや国際交流は、アートコーディネーターに新たな実践やネットワークをもたらす重要な機会です。本セッションでは、Res Artis、TRA TRAVEL、BEPPU PROJECTなどの事例をもとに、国際的なつながりを一時的な交流にとどめず、継続的な活動基盤へと発展させる可能性について考えます。
セッション6|教育・研究機関との連携
大学や研究機関は、共同研究や人材育成、知識の共有などを通じて、文化芸術活動を支える重要なパートナーとなり得ます。本セッションでは、教育・研究機関との連携事例を紹介するとともに、知識の創出や共有のあり方について議論します。
セッション7|Open Floor「From Your Bare Hands」
公募で寄せられた研究、エッセイ、プロジェクト記録などをもとに、参加者が自由に発表・意見交換を行うオープンセッションです。若手研究者や実践者、独立して活動するアートコーディネーターなど、多様な参加者による実践やアイデアを共有し、3日間の議論をさらに深めます。
主なテーマ(予定)
- 支援の仕組みとの関わりから得られた経験や実践
- アートコーディネーションにおける資源活用・資源調達のあり方
- コーディネーターのレジリエンス(持続可能な実践)に関する事例
- 東南アジアにおける、より公平で持続可能な支援の仕組みに向けた提案

成果の発信と今後の展開
ACAMでは、採択された研究・実践・プロジェクトをもとに、バイリンガル(英語・ベトナム語)の『ACAM Reader』(デジタル版・冊子版)の制作を予定しています。『ACAM Reader』は、東南アジアを中心とした文化芸術機関やネットワークへ広く共有され、アートコーディネーションに関する知見や実践を地域内外へ発信することを目的としています。2026年版は、2025年に創刊された第1号に続く、第2号として刊行される予定です。
ACAMのこれから
ACAMは、東南アジア各地を巡回しながら毎年開催する国際会議として発展していくことを目指しています。開催地を毎年変えることで、地域ごとの実践や課題を広く共有し、より多くの人が参加・交流できる機会を生み出します。
また、会議だけで終わるのではなく、アートコーディネーションに関する知識や実践を継続的に蓄積・発信する「生きたアーカイブ」として、東南アジアの文化芸術ネットワークを育んでいくことを目指しています。